![]() るろうに剣心の中で欠かせない食べ物といえば、文明開化の象徴ともいえる牛鍋。東京の牛鍋屋赤べこと、京都の姉妹店白べこ。みんなで寄宿(寄生)して大宴会の日々が続いた白べこは、京都のどの辺にあったのだろうか。 それでは牛鍋リポートということで、現代の白べことも言えるお店を一つ紹介し、白べこの味がどんなものだったか推測したい。 |
![]() 白べこか? |
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明治6年の創業の三嶋亭。当時の建物が残っている。この寺町通には、明治になって牛鍋屋、洋菓子屋、写真館等ができていった。おそらく白べこもこの辺に..。 |
![]() 【牛鍋?すき焼き?】 「牛鍋」とは関東の呼び方であって、現在は関西の呼び方である「すき焼き」に統一されている。 幕末の頃にも既に牛鍋を売る店があったという話もあるし、そもそも牛に限らず"四つ足"を食べる習慣は禁止されながらも 以前からあったので、明治になって牛食が奨励されてからは、都市部においてかなりの勢いで普及した。 【いざ、三嶋亭へ】 さて、寺町通三条下ル所には、明治6年の創業当時から店を構えている「三嶋亭」というすき焼きのお店がある。 このお店は地下鉄等にも大きく広告が出ているのでよく知っている方も多いと思うが、実際京都に住んでいて「よーし今日は牛鍋喰いに行こう!」と気軽に行けるようなお店ではない。しかし三嶋亭は明治6年の創業当時のままの建物が残っており、当時と同じ場所にあるので、白べこの雰囲気を味わえるかと思いパーッと食べに行ってみた。 とはいえ食べてきたのはランチすき焼き、2,900円也(税込)。現在の私にはこれ以外の選択肢はない。何故かと言えば他の料理は5,000円以上のコースで、最高は税込で10,000円を越えるからだ。5,000円くらいなら何とかならないこともないのだが・・。3,000円のランチなんて、そうそう食べられるものではない。 店の外観は、ガス灯が雰囲気を出している。中を案内してもらうが迷路のように広い。階段を上って...降りて...、外から観ただけでは分からない広さを持つ建物だ。 |
![]() 観光や接待も多い |
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ここでは、個室に案内してくれる。この部屋は5畳程度だった。食事代には場所代、部屋代も結構占められているのだろう。 部屋は庭に面しており、料理旅館のようだ。 |
![]() それでは焼きまーす。 |
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ランチは通常のコースよりも肉が少なく、自分で調理しなくてはならないとのこと。
自分で調理する方がむしろ嬉しい。 ランチにもご飯は付いてきます。写真は二人前。 |
![]() できた!ちょっとランボウ |
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うまい肉ってこういうものか、と思った。ランチでこんなに美味しいのだから、
最高のコースは一体どんなものなのか。
剣心達は、東京でも京都でも、たびたびこんな美味いものを食べていたのか!? 「お昼は牛鍋屋でパーッとやりましょう」 -神谷薫- |
さすが現代の店だけあって、接客もシステム化されていたということも付け加えておこう。番号札で客を管理し、料理が運ばれ、食べ終わりを見計らって片づけ、清算に来る。玄関で預けた靴もちゃんと出てくる。実にスマートだ。
【白べこの牛鍋の味を推測する】 先ほど「牛鍋」とは関東での呼び方だと書いた。ところが白べこの店舗には「京風牛鍋」と書いてある。 食が豊富な現代では、京都にも「京風なんとか」という食べ物屋はいろいろあるが、 京都において当時白べこがわざわざ「京風」の「牛鍋」と宣伝するからには、何か変わった牛鍋だったんだろうか? ま、赤べこと白べこ、牛鍋と京風牛鍋という対比はわかりやすいし、スキヤキというよりは牛鍋という言葉の方がるろうに剣心の世界に合っていると思うので、そんなにこだわることはないか。 それにしても「京風牛鍋」ってどんな味だったのだろう。 弥彦は東京へ帰って来たときに、「関西の薄味もいいけど牛鍋はやっぱ関東だぜ!!」と言っているのがヒントか。ちなみに、三嶋亭の味は薄味とは思わなかった。(関西の味に慣れているからか?) ついでに細かいところでは、当初の牛鍋とは肉とネギしか入れなかったのだが、どうも巻之一に出てくる赤べこの牛鍋を見ると他の具も入っているようだ。これは現在のスキヤキだ。赤べこが人気なのは、他の牛鍋店とは違った牛鍋を出していたからか?それともこの頃には様々な具を入れるのが一般的だったのか?そして京都の白べこの「京風」という新鮮な言葉にも客は惹き付けられたのだろうか。 さて、今日の夕食はパーッと牛鍋にしますか! |
![]() 【三嶋亭本店】 京都市中京区寺町三条下ル 075-221-0003 11:30〜22:00 【おしながき】 ランチすき焼き(11:30〜15:00)/2,900円(税込) ミニコース/5,200円(税込) 特/7,300円(税別) 特々/8,300円(税別) 三嶋/9,500円(税別) など 【主な交通機関】 |
京都駅から地下鉄烏丸線![]() ![]() |
京阪三条駅から徒歩約6分 |
【ちょっと便利情報】 上記で紹介したのは本店ですが、堀川五条の東急ホテル内にも店舗があります。(075-341-5262) 三嶋亭のお肉売り場が、デパートなどにも入っていますね。 ● 三嶋亭のすき焼きの作り方 |
制作/管理:比古原 ■ 情報/感想等お願いします |
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